「社是」を見たことがありますか?:開発者がおさえておくべき会社という仕組み
職場という新しい生活が始まります。上手くやっていくためには、上司や先輩、同僚とうち解けることが必要です。でも、職場がどんな仕組みなのかを理解することも実は重要なのです。
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NTTレゾナントに勤務する山本暢(のぶる)氏の所属先は、「メディア事業部」だ。ポータルサイト「goo」を運営し、広告掲載料が主な収集源となっている。同社のメディア事業部には、山本氏のようにトップページの編集を担当する人間もいれば、広告スペースを販売する営業担当者もいる。
NTTレゾナントには、gooを事業の中心に据えるメディア事業部のほかに、携帯端末などPCはもちろん、それ以外のデバイスも対象としたサービス提供などをビジネスとする「シームレス事業部」、gooのサイト上でデジタルコンテンツを販売することで利益を獲得する「コマース事業部」、gooで活用されている技術を使って新たな収益を探す「ビジネスプラットフォーム事業部」、デジタルサイネージ(電子広告)やテレビ会議システムなどをビジネスとする「コミュニケーション事業部」がある。そしてこれら事業部とは別に、NTTレゾナントの技術を裏で支える「技術マーケティング部」と法務や経理などNTTレゾナントという企業運営の基盤となる業務を司る「企画部」が存在する。
メーカーや金融関連は職能部制が多い
NTTレゾナントの山本氏は「自分の仕事に集中でき、さらに柔軟にチームを変更できる」と所属するメディア事業部の柔軟性を強調する。同事業部内にコンテンツを編集する人間と営業をする人間などがまとまっていることで、事業の体制を時流の変化に応じていくらでも柔軟に変化させられるからだ。
同社のように、収益の元となる商品やサービスがたくさんある場合、その商品やサービスごとに“事業部制”を採用する会社が多い。これに対して、たとえば商品やサービスを販売するための営業部、新しい商品を開発するための商品企画部などのように職能別に部門化した“職能部制”も採用している会社もある。また、事業部制を変化させた“カンパニー制”を取る会社もある。
戸村氏は日本マネジメント総合研究所の理事長を務める 公認不正検査士で『リスク過敏の内部統制はこう変える!』(出版文化社)の著者で、BS朝日の番組『賢者の選択』で“今注目のコンサルタント”として出演した、会社法や日本版SOX法などに詳しい戸村智憲氏が、こう解説する。
「分業による効率化や専門性を追求するメーカーや金融関連では職能部制が好まれやすく、グローバルに商品やサービスを提供している企業で独立採算制によってスピード経営を目指す企業にカンパニー制が好まれやすいという傾向はあります。どちらもそれぞれの企業や業界がもっている特性に応じて、働きやすく経営しやすい形で組織設計されているのです」
基本理念は社是や経営理念にある
戸村氏が続ける。
「会社法では、企業の組織設計について“絶対この形態にしろ”というような規定はありません。自分たちがビジネスを行ううえで、体育会系のような上下関係でビシッとまとめるピラミッド型組織がいいか、ベンチャー企業に多く見られるサークル感覚でみんな自由に意見を言い合える経営参画型フラット組織の方がいいか、各社が自由に考えながら組織を設計していいわけです。『上下関係が緩やかでフラットな組織だから良い企業だ』とか『カンパニー制を導入している組織だから進んでいる企業だ』といったことではありません。
あなたの会社はどこへ向かおうとしているかとか、進んでいるのか遅れているのかなどといったことは、会社における憲法と言える“社是”や“経営理念”を見て判断するのが正解。それらに沿って策定されるお金儲けの戦略やリスク対策が効率的・効果的に実践しやすいように、自社に合った組織設計がされています。ご自身が入社を決めた会社なら、まず社是を見て、それから組織設計を確認すると、会社はあなたに何を期待し、あなたがどう振る舞えば良いかとか、社長はどんな感覚(古いとか進んでいるとか)を持っているか、どのように考えて経営しているかなどについて、実は手に取るように見えてくるのです」
今働いている会社で社是を見たことがありますか? どんな組織構成をしていますか?
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