金融危機:良識の授業
悪い出来事には、良い面もある
世の中悪いことが起こると問題となっていた点にフォーカスが当たるものだ。エンロンやワールドコムの粉飾決算の時には、内部統制の不備がフォーカスされた。
http://japan.cnet.com/blog/rh/2009/03/18/entry_27021167/
その結果として、SOX法という内部統制の法律が出現することとなった。このように、社会には悪い出来事が起こった際には再発を防止するような変化を生じさせるプロセスが走り出す。これは、社会が良い状態を経験している時期には発生しにくいものであり、悪い出来事が生み出した良い面である。
良い時期には悪いことが行われ、悪い時期には悪いことが駆逐されていくといったら言いすぎだろうか。
今回の金融危機に見る良識の欠如したアメリカ・サブプライムローンを発端とする金融危機初期
・AIGで発覚したボーナス支払い問題
どちらの件も世の中が注目した時には、共通して企業の行動が問題視された。サブプライムローンを発端とする金融危機初期には、お金がない人に対してまでお金を貸した行動が問題視された。今回のAIGの件では、膨大な税金を元に資金を支援してもらっているAIGが、多額のボーナスを支払っているという行動が問題視された。
お金がない人に高金利でお金を貸せば、その人はいずれ困ることになる。大勢の国民からお金を借りている立場でありながら企業の幹部に対して多額のお金をばらまく。良識に従って考えてみれば、どちらも非難される行動だと思う。
しかしこれが平然と行われてしまった。非難をされた人々は、これらの行動が非難の対象になるとは思っていなかったのだろう。ここに良識が欠如したアメリカ企業というものが見える気がする。
今回の金融危機:良識の授業
やっかいなことに、これらの行動をした企業は理屈で理由をつけてくることでごまかそうとしてきたのだろう。世の中が景気が良くて問題が起こっていないときには人々も理屈に納得してしまう。「まあ、そんなものか・・・」と言う具合に。
でも金融危機という悪い出来事によって、アメリカ中の人々が目を覚ましてしまった。良識の欠如した行動に対して厳しく監視するようになった。 まだ変わっていないのはアメリカの一部の企業だろう。 これからも一部の企業の良識が欠如した行動に対して、社会が痛烈な非難をする出来事が何度か発生するだろう。
これは、アメリカの企業がいつからか失っていた良識を取り戻すプロセスである。このプロセスによって、いずれ企業は良識に従わない行動は批判の対象になるから自粛するようになるだろう。
これが今回の金融危機の良い面だろう。「良識の授業」にしては恐ろしく高い気もするが…
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