リプレースこそ絶好の機会?―メールアウトソーシングのメリット
前回、「企業向け Web メールのメリット」においても指摘したように、メールシステム運用にかかる負担は年々重くなっている。業務におけるメールシステムの重要性から24時間365日体制での運用管理はもちろん、最近ではウィルスチェックに加えて迷惑メール対策やメールアーカイブといった様々な対策に取り組む企業も増えている。システム管理者がカバーしなければならない範囲はますます広がっているのだ。
http://japan.internet.com/special/20090312/1.html
メールアウトソースのメリット
そこで検討したい一つの解決策が、メールシステムのアウトソーシングだ。自社でメールを運用するのではなく、専門の事業者に委託することで、手間とコストを削減してしまおうというわけだ。
メールシステムをアウトソースすることによるメリットには、どのようなものがあるだろうか?
一つには、システムを切り離して運用することによる安定性向上が挙げられる。例えば、同一のサーバーシステム内に Web 環境とメール環境が混在しているような場合、外部から Web サイトへのアクセスが集中した際に、メールシステムも含めたすべてのシステムが遅延してしまう、あるいは、止まってしまう危険性がある。メールシステムを切り離してアウトソースすることにより、こうしたリスクを回避することができる。
また、障害時の復旧対応も含めた運用管理にはコストと時間がかかるため、これらを専門の事業者にアウトソースすることによるコストメリットも大きい。特にシステム管理者の人的リソースに制限がある中堅・中小企業にとって、自社で24時間365日体制の運用管理を実現することは負担が重いため、アウトソーシング活用のメリットはさらに大きくなる。
セキュリティ対策を強化
もう一つのメリットが、セキュリティ対策の強化だ。
ひと昔前であればメールのセキュリティ対策といえばウィルス対策が中心であった。しかし最近では、迷惑メールの爆発的な増加によりスパム対策が必須の課題となった。また、日本版 SOX 法の施行にともなうセキュリティ意識の向上から、メールアーカイブの導入を検討している企業も増えている。
メールアウトソーシングを利用することで、自社内だけでは対応が難しい最新のセキュリティ対策を簡単に導入することができるのだ。
こうしたセキュリティ対策を含めたトータルソリューションを提供しているメールホスティングサービスとしては、NTTPC が提供する「Mail Luck!」や、エアネットが提供する「ALL in Oneメール」などがある。
リプレース時の選択肢として
これまで社内で運用を行っていた企業がメールアウトソーシングを検討するきっかけとして最も多いのが、サーバーのリースアップの時期など、メールシステムのリプレースのタイミングだ。
メールアウトソーシングを利用することで、サーバーやソフトウェアの購入費用などの初期費用を抑えた導入が可能になる。また、運用を事業者が提供する Web メール中心に切り替えることで、社員全員のメールクライアント設定を変更していく手間を無くし、リプレースを手軽に実現するといったことも可能だ。
一方で、最近はコスト削減に対する意識の高まりから、すでにアウトソーシングを利用している企業でも、同様のサービスレベルを維持しつつ少しでもコストのかからないサービスへの乗り換えを行うケースも多い。
実際にアウトソースを検討する際には、ユーザーあたりのメールボックス容量にも注意したい。最近はメールにファイル添付して送ることも多く、メールボックスがすぐに一杯になってしまうこともあるからだ。特にメールデータをサーバー側に残して Web メール中心で利用する場合には、メールボックスの容量が重要になる。少なくとも1ユーザーあたり100MB 以上、できれば数百 MB の容量は確保したいところだ。
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